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JPN/Perfume


いや~、中田ヤスタカってすごいね!!
びっくりした。あれだけシングルだらけで、ただのシングルコレクションになりそうなところを、ちゃんと完成させてしまう手腕すごい。

今回のアルバムは、私の中では「感情を持ってしまったアンドロイド」というイメージ。
Perfumeってもともとコンセプトとしてそういうところあると思うけど(コンピューターシティとか)、でも今回はアルバムのコンセプトとしてあると思う。
バキバキテクノの最初3曲ではまだアンドロイド。
でも恋をして、普通の人間の女の子みたいな生活をして、いろんな経験をする中で、だんだん感情が芽生えていって、楽しいだけじゃなくて苦しい気持ちも味わったりして(「これ以上苦しめないでね」)、でもやっぱり幸せも感じて、で、最後にスパイスっていうのがにくい。

「知らないほうがいいのかもね でも思いがけないワクワクが欲しい」

このアンドロイドは人間として感情を持ったまま生きると決意するわけですよ。
よく出来てるわあー。

で、この内容とリンクするように、Perfumeの歌声のエフェクトも前作に比べてかなり弱くなってます。
これファンにはたまらんね。
時の針のかしゆかはもはや罪。
こんな風に3人がそれぞれの個性を出してるのを聴くと、こっちが嬉しくなってしまいます。
Perfumeはもうただの素材じゃないのだな、と。
友達にもどれが誰の声か説明しやすいし。

このアルバムも、最初3曲がすごい。
一曲目のインストが何気に重要な役割果たしてたりする。
この曲があることで、一気にアルバムに物語性が生まれますよね。
それでレーザービーム~GLITTERのノンストップな流れはもう、あっぱれ。ヤスタカあっぱれ。
これレーザービーム聴いててプレイヤー壊れた?って思う事件が各地で勃発したようで。何を隠そう私も(笑)
でも上手いわほんと。壊れた?って思わせて思わせて、一番のサビ終わりの間奏で新しい旋律が流れた時には、鳥肌が立ちました。
うわあすごい!壊れたかのようなリミックスは、ここへの伏線だったのか!!参りました!ってなった。
からのGLITTERなんて、上がらない人がいるだろうか、いや、いない!!(反語)
ヤスタカさんの「こういうの、好きだろみんな」感が伝わってきますなあー。悔しい悔しい。

ちなみにこのアルバムの初回盤はDVD付きですが、いいんですこれが。いいんです!!(かびら)
Perfumeはやっぱり動いてる姿がかわいい。
動くPerfume超かわいい。
ナチュラルに恋してのPV、最後までちゃんと走れよかしゆか(笑)

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新呼吸/Base Ball Bear


まさに新呼吸。
ここからベボベの新しい歴史がはじまる、といったアルバム。
これは先行シングルがどれもすこぶる良くて、期待しまくって聴いたら見事に期待以上の作品だったという。
傑作です。個人的には最高傑作。
最高傑作を更新し続ける、成長し続けるなんてベボベはすげえバンドです。

こいちゃんはどんどん内面をさらけ出す系の歌詞にシフトしていくね。
私がベボベを本格的に聴くようになったのは、シングル「愛してる」あたりからだったんだけど、その頃はなんか、余裕余裕って感じで涼しい顔して歌を作る俺、かっこいい!みたいな感じあったよね。
それで十七歳の「気付いてほしい」を聴いて、こんな曲も書くんだなあって思った覚えがあるんだけど、今思えばそんなのまだまだでしたね。
前作、今作と、こいちゃんのナイーブな面が前面に出ていて、こいちゃんいつからこんな苦悩キャラになったっけ?と(笑)
いやいや、良いですなあ。
そんでこいちゃん、見た目や佇まいも前より素敵になった。
というかバンドの佇まいが最近とても素敵。
今のベボベを是非ライブで見たいなあ。

でもこのアルバムを新呼吸たらしめているのは、やはり彼らが大人になったってことが大きい。
名曲short hairの時にしきりに「脱・檸檬的な歌詞」を唱えてて、いやいや充分青いよ(笑)とつっこんだ私だけど、で実際このアルバムも青いんだけど、青さの類いが今までとは異なってると思う。
視点が一段高くなった。
もう青春とかいう身分でもないのに、それなのになんで未だに俺は青いままで…!みたいな。
まあこっちのがたち悪いよね(笑)

そしてこのアルバムは緊張感がある。バンドの緊張感。
「スローモーションをもう一度」とか、こういう曲をこいちゃんの独りよがりじゃなくてちゃんと緊張感あるバンドの曲として仕上げてるのがすごい。

あとやっぱりこいちゃんは作詞者として天才です。異論は認めない。
歌詞カード眺めてるだけでもいくらでも楽しめる。
この人の言語感覚は本当にすごいと思います。
「見上げる、水色した心の天井」
ってすごくないか。
ぐうう、悔しいけどすごいよこいちゃん。悔しいけど。

まったくこのアルバムはすごく良く練られてますよね。
特にアルバムを締めくくる「新呼吸」が、バッドエンドでもハッピーエンドでもない人生というものをを象徴していて。
本当にしっくりくる曲順だし、これ以外に考えられない。
と思ったらなんと時間順!
その上カップリングも組み込んでカスタマイズ出来るなんて!(めんどくさくてまだやってないけど)
私はもうトーキングロック!を読んで慌ててアルバム聴き返しましたよ。
こういう凝った感じは好きです。
こいちゃんのドヤ感はむかつくけど(笑)


ちなみに「夜空1/2」はチャットモンチーあっこと共作。
んであっこパートは史織ちゃん歌唱。
これすごく好きなんだけど、絶対史織ちゃん歌唱のがいいよ?
なんかねえ、ピュアな感じで。
正直言って、私あっこあんまり好きじゃないのよ(笑)人間性が。
まあ音楽と人間性は関係ないと思うからいいんだけど、こいちゃんとあっこがタッグを組みますと、あまりにドヤドヤしすぎてなんかちょっと…(笑)
だって思い浮かぶもん。こいちゃんとあっこがドヤ感たっぷりにこの曲を歌い上げる様が。
その点この曲は史織ちゃんがいい具合に中和してくれてとても良いです。
だからこいちゃん、別にあっこと歌い直さなくていいと思うよ!

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folklore/セカイイチ


2011年のアルバムの中で一番聴いたアルバム。これも1月発売なんだけど、それにしてもまぁーよく聴きましたわ。
これ本当に飽きないの。アルバムとしての完成度がすごく高い。
ただのスルメアルバムではなくて、聴いているうちに味の変わる魔法のアルバム。
一曲目「Touch My Head」に始まり、ロックあり、バラードあり、ラップあり、リーディングあり、カバーあり、パクリあり(笑)、とまあ、すごく盛りだくさんなんだけど、この流れで聴くとどうしてどうして、素晴らしい流れなのですねえ。

私が思うセカイイチの魅力のひとつに、「残酷なまでに鋭く真理をついた歌詞」っていうのがあります。(その歌詞は特に「世界で一番嫌いなこと」あたりから顕著な気がします。)
でこのアルバムは、その歌詞の切れ味がすさまじい。

「年寄りはみんな早く引退しないかって思うんだ」

「覚えてた方がいい 恋に忙しい君も いつか一人になるんだぜ」

「単純明快な合言葉 それがなんだって? 知らねえんだよ」

「素晴らしさに正解はないぜ」

痺れる。はっとする。
こういう暗黙の了解を引っ張りだしてきて目の前につきだしてくるところがこのアルバムの大好きなところです。

「folklore」と「Daylight」が6曲目と7曲目なんだけど、このゾーンが大好きで大好きで!
この2曲では、ボーカリスト・岩崎慧を存分に堪能できます。
ほんとに聴いていて惚れ惚れしてしまう、慧くんの歌声は。
folkloreの吹っ切れたキレッキレのリーディング!
からのDaylightの体に染み渡るような美しい声!
慧くんの歌ってすごくエモーショナルよね。無理矢理横文字使ってみたけど(笑)
どこを切り取っても慧くんの声なのに、曲によって表情がコロコロ変わっていつも新鮮に思えるのってすごいことだと思う。
個性がマンネリ化してない。すごい。
そんで格好いい。色っぽい。それでいて幼い。少年みたいでもある。
なんて魅力的な歌声ですか!
そして実はラップとの相性も良いことも判明。

ところでこのアルバムの中のラブソングって、どれも悲しいよなあ。
特に意味深なのが真冬の陽炎。不倫ソング(と私が勝手に決めつけている)。
タイムマシーンもすごく悲しいし…。
この辺の歌を少年のような澄んだ声が歌うというミスマッチ感にくらくらしてしまいます。
そんな中で、グレース・ケリーがかなり際立っていて良い(笑)

それから、このアルバムはいつにも増してバンド感を感じられます。
ベースとドラムの存在感がすごい!
特にドラム。実はこのバンドの肝はドラムだと踏んでます。

まあいろいろ書いてきたけど、そんなことは本当は二の次でも良いのです。
このアルバムのハイライトは、最後。
誰がなんと言おうと紛れもない名曲、「眠りにつく、その前に」です。
これは…後世に語り継がれるべき。こんな名曲を埋もれさせてはアカン。
この一曲のためだけでも、このアルバムを聴く価値ある。
これはもう、聴いてくれとしか言えない。全ての説明が野暮。
なので聴いてください。(笑)

こんな素晴らしいアルバムがまだまだ世に認知されないでいるということが信じられません。
っていうかセカイイチってもっと人気出てもいいと思うんだけどなー?

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LONELY PLANET BOY/SISTER JET

きゃあ拍手されてる!
スピッツライブの記事へ拍手してくださった方、ありがとうございましたー!!
あんな記事に、恐縮です…。
でもやばい、嬉しい(笑)
こんな自己満ブログですがこれからもよろしくお願いします!
これ、誰かが間違えて押しちゃっただけとかだったら笑うね(笑)


シスジェのこのアルバムは、本当によく聴いてました。1月発売ということもあり。
このアルバムは、シスジェの良さが最大限に発揮されてると思います。
ハッピーでゴキゲンで踊れるロックンロール!
プラスちょっぴり切ない甘酸っぱいメロディーとワタルの甘ったるい声!
うーんサイコー。
このアルバム通して聴くだけで、これらの感情を全部体験してハイになれちゃう感じ。
あ、でも実はシスジェって歌詞はそんなに明るくないです。
シスジェのゴキゲンさって、なんかやけっぱちな感じ。「MR.LONELY」とかまさにそう。
「どうしたってひとり」とか言っちゃってるし(笑)
でもなんか、あの曲調だと開き直ってて楽しいじゃん。
だから嫌なこととか落ち込むようなことがあったときにこれ聴くと大変よいです。

「キャラメルフレーバー」を筆頭とした切ない系ミディアムチューンもなかなか良い感じ。
シスジェの歌詞って読んでて「こいつバカっぽいなー」ってめっちゃ思うんだけど(笑)、ワードセンスはあると思います。
まあね、シスジェの歌詞解釈とか馬鹿げた行為だと思いますけども(笑)
てかこのアルバムに関しては書くことないなあ(笑)
単純明快だからなー。
シスジェは頭使って聴くもんじゃないですよ。
考えるな感じろ!!です。
「8ビートはパンク少年のもの」とかまさに!って感じでほんとサイコー。
シスジェにはこのまま小難しいこととは無縁の、青臭いキッズのための単純明快ゴキゲンロックを奏でてほしいな。

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8EIGHT8/木村カエラ


ねえこれって「アルバム名/アーティスト」で合ってるのかな?
いっつも迷う。

さてさて、カエラちゃんです。
これは修学旅行の帰りの飛行機中でカエラ好きの友達が鼻息荒くして「最初3曲!が!すごい!」と言ってすすめてくれたアルバム。
全曲しのっぴ作曲プロデュース。ってことで淡い期待を寄せて聴いたわけですが、これが予想を裏切って良かった!

予想というのも、しのっぴ(ASPARAGUS)は私のえこひいきバンド四天王の一人(笑)なので、カエラちゃんどうこうというよりも「しのっぴの曲」が聴けるのを楽しみに聴いたわけです。
が、しかし、聴いて驚いたことに、もうどうしようもないくらい「木村カエラのアルバム」なんですこれ。

失礼な言い方かもしれないけど、カエラちゃんってこう…着せ替え人形のようなイメージだったんです、私は。
どんな変化球な音楽も(勿論ストレートな音楽も)華麗に着こなすカエラちゃん。
私はずっと、木村カエラの曲に対して、木村カエラがどうこうというよりもそれを取り巻くプロデューサーや演奏者に対して
「ほほぉ~、この人はカエラちゃんにこんな服(=曲)を合わせてくるかぁ~」
みたいな目線で見ている節がありました。
木村カエラの曲は好きで聴いてきたけど、ずっと、「木村カエラ」という人物にはあまり興味がなかった。
そういうライトファン、けっこういると思う。

でもこのアルバムを聴いて、そんないつものような意識でアルバムを聴こうとしていたことを謝りたくなった。
だってこのアルバム、めっちゃカエラやもん。その暁に、歌詞がとても良いと思った。
このアルバム聴いてから、カエラちゃんってどんな人間なんだろうってすごく知りたくなった。

歌い方がさ、全然変わっててびっくりした!変わったというか、表現力が飛躍的に増したよね!
よく知らない人間がこういうことを言うのはおこがましいけれど、カエラちゃんにとって「歌う」という行為の意味合いが変わってきたんじゃないかなあ。
強く感じるのは、バンドを食っていこう、みたいなパッション。
今までみたいにただそつなく何でも着こなすカエラちゃんじゃないわよ、バンドなんて食ってやるわよ、と。
それに対してバンドもなにくそーと張り合って、そんで素晴らしい初めの3曲が生まれたのではないかと。
奇跡のような化学反応。いわゆるバンドマジックですよ。
いやー友達の言ったとおり、この3曲の流れは本当にかっちょいい!素晴らしい!
「天才は疲れるよ」「独りよがりで結構」と歌うカエラは素晴らしい!

子供が生まれたこともかなり関係してるよなあやっぱり。
このアルバムのこの強さって「『子供が生まれてからカエラちゃんも丸くなっちゃったなぁ…』なんて言ってられると思うなよ!」という意味なのか、子供ができたら自然と内から溢れてくるような類いの強さなのかはわからんけど、やっぱ母は強いなあと思う。

あ、ずっとカエラちゃんカエラちゃん言ってるけど、しのっぴの曲もすごいのよ。
「deep beep」とか本当にお見事。まさにしのっぴの独壇場。フルコース。
「そう あなたに眠る 本当のメリット」で明るくなるかと思わせといて、「このアラーム聞いてよ」でまた落とす感じ!
間奏での静と動の絶妙すぎるバランス!
「It's now or never oh! oh! oh! oh! oh!」からの繰り返しなんてもう「キターー!しのっぴ節キターー!!!」状態ですよ。
やっぱダークロックしのっぴは最高だな。無敵。
今度のASPARAGUSの新譜ももう楽しみでねえ。予約しちゃったよ。
とか横道に逸れたけど、たぶん全曲しのっぴってことでこんだけ全曲高クオリティーだったからこそ、カエラちゃんも安心して自分炸裂させることが出来たんじゃないかな?

いやーHOCUS POCUSから化けたなぁほんと。
ただひとつとてもとても残念なのが、このアルバムの中で「Ring a Ding Dong」と「A winter fairy is melting a snowman」だけが凄まじいほどに浮いているということ(笑)
これ…入れなくても良かったんじゃない?って思うんだけど、大人の事情的にもそういうわけにはいかなかったんだろうなぁ~売れたし。
別に曲自体嫌いじゃないんだけど、アルバムの流れで聴くとなると、なんだかなぁ…。
アルバム単位で聴いてたらいつも飛ばしちゃう。
まあ「チョコレート」で締めっていうのもなんかベタだなあとは思うけど。
バタフライ系の曲をってことなのかな。
でもカエラちゃんは幸せいっぱいバラードよりはネガティブバラードの方がよっぽど好きだからいいや。

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